2020年11月28日(土)、第88回租税法研究会が開催されました。
今回は、損失が生じている期限後申告書の提出時期をテーマに議論がなされました。
国税通則法18条《期限後申告》の文理によれば「決定があるまで」はいつまででも提出することもできそうですが、他方、国税徴収権の消滅時効との関係から自ずと5年に制限されるとの見解もあり得ましょう。
今回の議論では実務家ならではの意見なども発表され、大変活発な議論が繰り広げられるとともに、酒井克彦代表から各論点につきより深度ある解説がなされました。
2020年11月28日(土)、第54回プロゼミが開催されました。
今回は、前回に続き、いわゆる興銀事件最高裁平成16年12月24日第二小法廷判決を取り上げ議論を行いました。
興銀事件の論点は多岐に渡りますが、今回は特に「貸倒の判断基準において債権者側の事情を考慮すべきか否か」や「解除条件付きの債権放棄において、かかる解除条件が付されていることが貸倒れの判断に影響を及ぼすか」といった論点について議論がなされました。
次回も興銀事件をとりあげますが、「部分貸倒」の議論に焦点を当てたいと思います。
2020年11月26日(木)、令和2年度第1回公開セミナー「コロナパンデミックと租税法ーコロナショックから生じた新たな諸論点ー」が開催されました。
コロナの影響でたびたび開催が延期となっており、ご参加の皆さまには大変ご不便をおかけしましたこと、改めてお詫び申し上げます。
*ファルクラムでは新型コロナウイルス感染防止策として、十分な換気と座席間隔確保を徹底するほか、会場入口でのアルコール消毒と会場内でのマスクの着用の呼びかけ、会場入口でのアルコール消毒と検温を実施しております。
2020年10月10日(土)、第87回租税法研究会が開催されました。
今回は、いわゆるタキゲン事件として近時大変注目を集めている事案を取り上げました。
取引相場のない株式譲渡に係るその議決権割合の判定時期とその評価などが争点とされた同事件では、第一審判決で納税者敗訴、控訴審で逆転納税者勝訴となっており、最高裁の判断が注目されていたところです。
これを受けた最高裁令和2年3月24日第三小法廷判決は、控訴審判断を破棄し差戻す判決を言い渡しました。
本件の主たる争点は上記のとおりですが、通達の文理解釈や読替えの是非など、通達解釈の在り方にまで判断が示されていることでも重要な事案です。
お足元の悪い中ご参加いただきました会員の皆様にお礼申し上げます。
*ファルクラムでは新型コロナウイルス感染防止策として、十分な換気と座席間隔確保を徹底するほか、会場内でのマスクの着用の呼びかけ、会場入口でのアルコール消毒と検温を実施しております。
2020年9月12日(土)第86回租税法研究会が開催されました。
今回は、解雇処分に不服があり退職金の受領を拒んでいた納税者に係る退職所得課税が争点となった東京高裁平成29年7月6日判決を素材に、退職所得の権利確定主義を検討しました。
コロナショックによる業績不調により、やむを得ず従業員を解雇する企業も今後増えていくと思われる中、解雇に争いのある場合の退職所得課税を考える重要性も増していることと思われ、実務的にも有意義な議論が繰り広げられました。
*ファルクラムでは新型コロナウイルス感染防止策として、十分な換気と座席間隔確保を徹底するほか、会場入口でのアルコール消毒と検温を実施しております。
2020年9月12日(土)、第52回プロゼミが開催されました。今回は、相続後に相続財産である上場株式の価値が減少した場合の評価のあり方について争われた最高裁平成元年6月6日第三小法廷判決の事例をもとに検討を加えました。
臼倉真純上席主任研究員より事案の争点が整理された後、メンバー各位より意見発表がなされました。
そもそも相続税を「遺産課税」と捉えるのか、あるいは「遺産取得課税」と捉えるのかなど、相続税の根本からの議論が繰り広げられました。
また、酒井克彦所長より、租税法上の「災害」とは何かについても解説がなされ、コロナ禍において相続財産たる株式の価値が急落するケースも多々想定される中、改めて災害と課税のあり方を検討する機会となりました。
2020年8月24日(月)、第43回研究ゼミがWEB開催されました。コロナ情勢に配慮し、zoomにて行なっております。
会員の皆さまには、ご自宅やご自身の事務所などから参加していただきましたが、中には青空の下で参加された会員もいらっしゃいました。
WEB開催ももう3回目になりますが、画面共有をしての校正作業など、会員も事務局も新しい方法にチャレンジしております!
2020年8月22日(土)第85回租税法研究会が開催されました。
今回は破綻寸前の会社株式の譲渡損失の取扱いが争われた東京高裁平成27年10月14日判決を参考に、キャピタルゲインとキャピタルロス課税を検討しました。
コロナ関連倒産が増加傾向にある中で、価値の急落した株式を譲渡したことによる損失の取扱いは今後実務的にも重要となりましょう。
酒井克彦教授より事例の解説と設問が提示され、その後会員から多くの意見発表がなされました。
2020年8月22日(土)、第51回プロゼミが開催されました。
今回は、相続後に相続財産である上場株式の価値が減少した場合の評価のあり方について争われた最高裁平成元年6月6日第三小法廷判決の事例をもとに検討を加えました。
臼倉真純上席主任研究員から事案の概要や解釈のポイントの解説がなされ、その後プロゼミ会員から現行規定への疑問や自身の解釈スタンスなどの発表がなされました。
コロナ禍において相続財産たる株式の価値が急落するケースも多々想定される中、改めて財産評価のあり方を検討する機会となりました。