【お知らせ】新年のご挨拶

謹賀新年

新年明けましておめでとうございます。

近頃、我が国経済は上向き傾向にあると報道されることが多くなってまいりました(12月の月例経済報告は、「一部に改善の遅れも見られるが、緩やかな回復基調が続いている」とし、1年9か月ぶりに上方修正しています。)。さりとて、中小企業や個人企業においては必ずしもその実感をなかなか享受できてはおらず、依然として閉塞感を抱えているのが現状かもしれません。

そのようななか、英国がEUを離脱したことの影響は判然とせず、また、米国におけるトランポノミクスの展開は当然ながらまだ見えません。当分、先行きの不透明感を払しょくすることはできそうにありません。

租税関係に限定してみても、マイナンバー制度をはじめとする新たな資料情報制度の構築や加算税制度の拡充、高額所得者向けの租税政策が次々と打ち出されており、国際的ハーモナイゼーションの視点のみならず、租税回避の議論が国内においても花盛りです。平成31年10月には消費税増税が待っておりますが、それに関連して、平成31年4月にはインボイス発行事業者の登録申請という新たな局面をも迎えることになります。

他方、税理士業界にもクラウド会計、フィンテックの波が押し寄せてきておりますが、AI(人工知能)の影響は更に大きなものとなることが予想されます。記帳代行業務、経営分析業務が激減するなかにおいて、しのぎを削るであろう税理士業界にあっては、租税の法律家としての能力を堅持することが従来以上に強く求められてくるように思われます。

かように厳しい局面が予想されるところ、盤石な租税専門家としての立ち位置を確保することができるように税理士業界の未来を考えることは、ファルクラムの使命だと考えております。今後とも、会員の皆様には、他の税理士とは一線を画した真に頼れる税理士としてご活躍していただきたく、研修の充実を図っていきたいと考えております。

もっとも、この考えは、会員の皆様の協力があればこそ実現するものであることは間違いがありません。どうか皆様、今年もよろしくお願い申し上げます。新しい年が更に良い年になるよう祈念致しまして、私の新年の挨拶とさせていただきます。

一般社団法人ファルクラム代表理事 酒井克彦