平成30年1月13日(土)、第66回租税法研究会が開催されました。
今回は、第1部において、「『通常権利金その他の一時金を支払う取引上の慣行のある地域』と認められるとして相当地代通達に基づき評価すべきとされた事例―東京高裁平成25年8月30日判決―」について会員より発表がなされました。
租税法上の不確定概念の代表例といわれるものの一つに「相当の地代」概念が挙げられます。実務的にはいわゆる相当地代通達により処理がなされていますが、その通達の適用においては、権利金その他の一時金を支払う取引慣行の有無が論じられます。今回は、同通達の適用問題について考えました。
第2部では、「プリペイドカード発行対価の取扱いが争われた事例―名古屋地裁平成13年7月16日判決―」をテーマにグループディスカッションがなされ、各テーブルから様々な意見が飛び交いました。
また、最近注目を集めている法人税法事例として、プリペイドカードやポイントの取扱いを巡るもの訴訟が多く散見されます。法人税法22条4項の公正処理基準を考える契機として、プリペイドカード発行対価の取扱いが争われた事例を取り上げて検討しました。