第2回 プレップ・ファルクラム

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2017年7月11日(火)、第2回 プレップ・ファルクラムが開催されました。

前半、ファルクラム上席主任研究員の臼倉真純より、「租税法に厳格な解釈が求められる理由」を中心に解説がなされました。

租税の財産侵害性や、納税者の予測可能性といった点を確認するとともに、租税特別措置の解釈の在り方などについて解説がなされました。

現行の実務では、租税特別措置法による規定をはじめ、多くの租税特別措置が設けられ、毎年の税制改正でも多くの特別措置が制定・改正等されています。租税特別措置は、納税者の租税負担を軽減するものであることが通常ですが、そうしたいわば納税者有利な租税法の規定について厳格な解釈を行う必要はどこにあるのでしょうか?むしろ納税者有利に働くのであれば、解釈によりその適用範囲の拡大を図る方が良いといった意見もあるかもしれません。

プレファルでは、文理解釈と目的論的解釈という解釈手法を確認していくことになりますが、なぜ租税法の世界では一般的に文理解釈が優先するとされているのか、その理由を考えます。

後半は、酒井克彦代表より、節税と脱税、そして租税回避の整理がなされました。

「普段実務で行うものが節税」、「やってはいけないものが脱税」、「間のグレーゾーンが租税回避」、このようなアバウトな理解は果たして正しいのでしょうか?課税要件の充足といった法律的観点からこれらの整理がなされました。