平成28年9月24日(土)~25日(日)にかけて、静岡県御殿場市にて第4回夏季合宿が開催されました。
今回のメインテーマは信託税制です。酒井教授による「信託税制の基礎とその税制」についての解説から合宿がスタートしました。
「信託」というと、制度そのものが複雑なようでどこか敬遠されがちなところも否めません。また、税逃れをできる限り封じ込めようとするあまり、税制が信託に対して厳しすぎるというような意見も聞かれます。そんな一見複雑な制度ゆえに、食わず嫌いのまま信託制度に拒否感を抱いてしまっている方々も多いのではないでしょうか。
しかしながら、高齢化や少子化、核家族化といった近年のわが国において信託制度には大きな期待が寄せられています。信託を上手に使うことで、例えば、自分の老後のための備えや、自分が亡くなった後に残された配偶者や我が子、孫のため、はたまた可愛いペットのためにお金を残すなど、財産の運用の幅が増えるといわれています。
もちろん、信託契約において、税制を無視して通ることはできません。税制を知らずして組んでしまった信託契約が逆に仇となることもあり得ましょう。
使い方次第で多くのメリットを期待できる信託制度の基礎と、それに対する税制リスク。今の時点でこの2つを理解しておくことで、これから先の信託制度の行方に十分に向き合っていけるものと思います。
合宿参加までは信託を敬遠されていた参加メンバーの方などもいらっしゃいましたが、解説後に行われた「信託税制を自分たちで考える時間」では各チーム楽しく討論が行われていました。模造紙やホワイトボードを使い冗談も交えた各チームの意見発表は、さながら大学生のゼミ合宿のような盛り上がりでとても有意義な時間だったかと思います。
夜の懇親会も大変盛り上がり、翌朝にはとてもキレイな富士山を見ることができました。
2日目は映画やドラマなどで繰り広げられるフィクションの税務調査を、酒井教授が法律的に真面目に検証するという面白い企画がなされました。1日目とは違った2日目の勉強会やその後のエクスカーションも、合宿ならではの貴重な時間だったのではないかと思います。