ファルクラム租税法研究会(2018年7月)

第69回租税法研究会チラシ兼申込書(一般用) (1)-001

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2018年7月、下記の研究会が開催されました。

・第69回 租税法研究会

・第35回 プロゼミ

・第27回 研究ゼミ

第69回租税法研究会では、事業承継や相続を巡る事例を取り上げています。

第1部では、遺産分割手続に係る弁護士費用が譲渡所得の金額の計算上、資産の譲渡に要した費用に該当するか否かが争点とされた事例を検討しました。第2部では、取引相場のない株式の譲渡が所得税法59条1項2号にいう低額譲渡に該当するか否かが争点とされた事例を取り上げディスカッションを行いました。この事例は、所得税基本通達59-6が財産評価基本通達の適用に条件を付しているところ、同基本通達188にいう「同族株主」該当性を判断するに当たって、譲渡直前の議決権で判断するのか、あるいは法人税や相続税と同様、譲渡後の議決権で判断するのかが争点とされたものです。

第35回プロゼミでは、いわゆる「りんご生産事業組合事件」最高裁平成13年7月13日第二小法廷判決を基にディスカッションを行いました。

ファルクラム租税法研究会(2018年6月)

第68回租税法研究会

第34回プロゼミ

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2018年6月、下記の研究会が開催されました。

・第68回 租税法研究会

・第34回 プロゼミ

・第26回 研究ゼミ

 

第68回租税法研究会では、いわゆる日産事件を取り上げました。

事業再編の際の株式消却に伴う払戻超過額の取扱いが争われた本件においては、法人税法22条2項の「別段の定め」である同法61条の2第1項にいう「譲渡対価の額」の意義が争われました。「収益の額」ないし「譲渡対価の額」について、私法上違法なものも含まれるのか、また、当事者の合意が影響を及ぼし得るのかなどについて研究員から報告がなされ、酒井教授から解説がなされました。

第2部では、相続税とみなし配当課税の二重課税問題に係る事例を取り上げました。いわゆる長崎年金二重課税事件以来、相続税と所得税の二重課税に関する事案が増加傾向にある中、グループディスカッションを通じて重要論点の整理がなされました。

第34回プロゼミでは、福岡高裁平成20年10月21日判決(遡及立法と損益通算)をテーマに討論がなされました。

第33回 プロゼミ

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平成30年4月14日(土)、第33回プロゼミが開催されました。

今回は、いわゆる「武富士事件」を取り上げ議論を行いました。
この事例は租税回避のために居住地を移転したケースとしてつとに有名な事案です。

相続税法の「住所」の意義については、いわゆる借用概念であり、その通説である統一説に従えば、民法22条にいう「生活の本拠」と同様に考えるべきであると解されています。

教科書に従えばこれで解決されることになりますが、実際問題としては、事実認定上多くの問題が包摂されています。租税回避の目的で居住地移動した場合においても、そのことが事実認定に何等かの影響を及ぼすのか等、今回も大変熱い議論が交わされました。

第32回 プロゼミ

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平成30年1月13日(土)、第32回プロゼミが開催されました。

今回は、いわゆる「岩瀬事件」をテーマに討論を行いました。
租税回避事例としてつとに有名なこの事件では、「私法上の法律構成による否認論」を主張する国税側の主張が地裁において採用され、高裁において排斥されています。裁判官の行う契約の解釈に働きかける「私法上の法律構成による否認論」は果たして妥当な主張なのか。実質課税の原則の焼き直しであると批判されることもありますが、他方で、事実認定の手法として正当なものであるとの意見もあります。

今回も発表班・質問班・司会班・ジャッジ班に分かれ議論が交わされました。

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【参考】第32回プロゼミチラシ

第31回 プロゼミ

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平成29年12月9日、第31回プロゼミが開催されました。

今回は、いわゆる「金属マンガン事件」を題材に討論を行いました。
租税法の条文を解釈適用するときには、厳格な解釈が要請されるといわれます。租税法が財産権の侵害規範であるからだと説明されることもしばしばです。もっとも、実定法に従って、厳格な解釈をしようにも、条文に使用されている用語(概念)の意義が明らかでないことも珍しくはありません。概念を理解するのにあたって、他の法律関係で使用されている用語の場合には、その法律で使用されているのと同じ意義として理解すべきといわれますが、その概念が科学分野で使用されている概念であった場合はどのように考えるべきなのか、発表班・質問班・司会班・ジャッジ班に分かれ議論が交わされました。

 

第30回 プロゼミ

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今回取り上げる事件は、いわゆる「PL農場事件」です。
法人税法22条2項にいう益金に算入されるべき「収益の額」と寄附金課税との関わりについては、学説上の対立もあり、理論的には極めて重要な論点でもあります。

今回は、低額譲渡が義務付けられた土地の譲渡に関する益金課税問題と寄附金との関係について争われた「PL農場事件」を素材に、議論をしたいと思います。
法人税法37条は同法22条の「別段の定め」だと理解されていますが、そこで、「限定説」に立つべきか、あるいは「無限定説」に立つべきか、発表班・質問班・司会班・ジャッジ班に分かれ、活発な議論がなされました。

第29回 プロゼミ

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平成29年10月21日(土)、第29回プロゼミが開催されました。

今回は、消費税法上つとに有名な、いわゆる「歯科技工士事件」を取り上げディスカッションを行いました。

消費税法上の簡易課税制度の適用において、「サービス業」とはいかなる業種を指すのでしょうか。日本産業分類に従うと考えるべきなのか、あるいは、消費税法から独自の解釈を導出すべきなのか、各班に分かれ討論を行いました。

実務的にも極めて関心の高い論点ということもあり非常に盛り上がった議論が展開されました。

 

第62回租税法研究会・第28回プロゼミ・第20回研究ゼミ

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2017年9月9日(土)、第62回租税法研究会・第28回プロゼミ・第20回研究ゼミが開催されました。

第62回租税法研究会では、重加算税賦課要件である「隠ぺい・仮装」をテーマとして取り上げました。租税訴訟において重加算税賦課の妥当性が争われるケースが多い中、いかなる事実が重加算税賦課の構成要件となるかについて、要件事実の認定に関する問題を検討しました。

第1部では、法人が有する代表者に対する債権に係る貸倒れの事案において、法人と代表者との間の取引認定が問題となったケースを取り上げるとともに、第2部では、相続税において「隠ぺい・仮装」が争点となった事案を学びました。税務調査の際に香典メモを破棄したことが、果たして重加算税賦課要件を充足するのか、各テーブルから様々な意見が発表されました。

第28回プロゼミでは、いわゆる「上野事件」を取り上げました。

相続税の課税対象となる課税財産の範囲を巡る訴訟のうちでも、極めて注目度の高い事案です。相続の開始時において、必ずしも財産としての明確性を有していないものは多々あります。例えば、配当期待権を課税財産に取込むとする考え方は妥当なのでしょうか。あるいは、訴訟における勝訴の可能性をも織り込んだ財産評価というものを考えることは、相続税の課税対象や同法22条の「時価」の解釈において如何なる意味を有するのでしょうか。評価の困難性は相続財産性を否定することになるのか検討を加えました。

なお、第20回研究ゼミでは、共同執筆書籍の進行状況につき、各会員から研究テーマの発表がなされました。研究ゼミ会員以外の方にも聴講していただき、書籍化に向けてさらなるブラッシュアップが図れたのではないでしょうか。

第61回租税法研究会・第27回プロゼミ・第19回研究ゼミ

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2017年7月15日(土)、第61回租税法研究会・第27回プロゼミ・第19回研究ゼミが開催されました。

第61回租税法研究会第1部では、理事長の地位にあった者が社団からの借入金債務の免除を受けることにより得た利益が所得税法28条1項にいう賞与に当たるとされた事例―最高裁平成27年10月8日第一小法廷判決―について研究員から発表がなされました。役員賞与についての問題は実務上も大変興味深い論点かと思われます。

また、第2部では、財産分与としてされた不動産の譲渡につき譲渡所得課税の対象となるとされた事例―最高裁昭和50年5月27日第三小法廷判決―を参考に検討が加えられました。財産分与としてされた不動産の譲渡につき譲渡所得課税がなされることは、実務上もはや当然のこととして取り扱われているかと思われますが、なぜ譲渡所得課税の対象になるのか、そこに疑問を差し込む余地はないのかなど、実務を裏付ける理論的根拠について学びました。

第27回プロゼミでは、商品の輸出取引における収益計上時期が争われたいわゆる大竹貿易事件(最高裁平成5年11月25日第一小法廷判決)を基にディベートが行われました。法人税法上の権利確定主義について述べた同最高裁判決を改めて討論の対象とすることで、一層のアウトプットの充実を図ります。

第19回研究ゼミでは、共同執筆書籍『通達のチェックポイント〔所所得税法編〕』の発刊に向けて一つ一つ各自の担当事案の整理を行っています。次回第20回では中間報告会を開催いたします。

第60回租税法研究会・第26回プロゼミ・第18回研究ゼミ

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2017年6月17日(土)、第60回租税法研究会・第26回プロゼミ・第18回研究ゼミが開催されました。

第60回租税法研究会第1部では、航空機リース事業の終了に伴い民法上の組合員が受けた債務免除益が一時所得に該当するとされた事例―東京高裁平成28年2月17日判決―について研究員より発表がなされ、民法上の組合形式を使ったスキーム事案について幅広い意見と議論が加えられました。

また、第2部では、外国子会社のペーパーカンパニーと実質所得者課税の原則の適用―横浜地裁平成13年10月10日判決―として、法律的帰属説と経済的帰属説といった学問的な関心を実務に活かすべく事例検討がなされました。

第26回プロゼミでは、いわゆるストックオプション訴訟(最高裁平成17年1月25日第三小法廷判決)を基に、新しいスタイルでのプロゼミがスタートしました。

従来のプロゼミの、「研究員からの発表とそれに対する意見・質問」というスタイルを改め、「発表班・質問班・司会班・ジャッジ班」の4チームに分かれて討論するスタイルへとプロゼミがリニューアルされました。

自分の意見をただ主張するのではなく、発表班や質問班は、あらかじめ納税者側・課税庁側に分かれての立論を行い、ジャッジ班は裁判官のように両者の主張を汲んだうえでジャッジメントを下します。司会班は、随時飛び交う意見を簡潔にまとめ進行をする等、より応用力を鍛えることを目的としたスタイルとなっています。